シェアポイント/チーム移行

JP東京は、M&A後の統合ITプロジェクトでのMicrosoftシステム移行支援を実施

プロジェクトの背景

このプロジェクトは、合併・買収(M&A)計画に伴い、対象企業のデータを別のシステムへの移行を必要とした。対象となるアプリケーションは、SharePoint、OneNote、Teams、Teams Channels等、様々なMicrosoftプラットフォームで構成されていた。移行は3ヶ月という短期スケジュールで完了する必要があった。母体となる企業は世界最大級の製造業であり、シームレスで安全な移行プロセスが求められた。

プロセス:直面した課題と解決策

アクセス権限の制限: 移行は管理者アクセス権限なしで実行する必要があり、移行データへのアクセスが困難であった。SharePoint Online (SPO)、OneDrive、Teams等、異なるマイクロソフトのサービスには、それぞれ異なるアクセス権限の組み合わせを必要とした。
解決策: カスタマイズされたアクセス設定がAzure上で確立され、作業に必要な最小限の権限が移行アカウントへ付与された。これにより、リスクを最小限に抑え、データセキュリティを確保した。システムの完全性を維持するため、移行完了後にアクセス権が失効するように設計された。

パスワード制限: 社内規定により、パスワードは共有できなかった。安全な移行を確保しつつ、パスワード入力を最小限に抑えるソリューションが必要とされた。
解決策: 移行プロセスは綿密に計画され、クライアントが移行ツールにパスワードを入力するのは1週間に1度だけでよく、混乱を減らし、セキュリティポリシーを遵守することを可能にした。

オフピーク移行: ビジネスの中断を最小限に抑えるため、データ移行はオフピーク時に実施する必要があった。そのため、異なるユーザーデータのサイズや移行時間に対応することが課題となった。
解決策: 移行計画を立案し、小規模なユーザーデータは夜間に、大規模なユーザーデータは週末に移行した。これにより、日常業務への支障は最小限に抑えられた。

アクセス管理の複雑さ: 数千人のユーザーと数百万ファイルのアクセス権を異なるプラットフォームで管理するには、洗練された細部まで気を配ったアプローチが必要となった。
解決策: 包括的なアクセスマップが作成され、SharePoint Onlineやその他のプラットフォーム内で、ユーザーと対応するファイルやコンテンツへのアクセス権が綿密にマッピングされた。

特殊文字の処理: 移行ツールは、ファイル名やSharePoint Online名に含まれる特殊文字をサポートしていないこと多々あった。
解決策: スムーズな移行を確実にするため、特殊文字は移行前に互換性のある文字に計画的に置換された。

スロットリングの制限: Microsoftのスロットリング制限により、サービスへの同時呼び出しが制限され、移行速度に影響が出た。
解決策: スロットリング制限を超えないように1日の移行量を制御しながら、25台の並列マシンを導入し、並行で移行を管理した。

クライアントへのインパクト

約90%の移行が指定された期間内に完了した。大規模なSharePoint Onlineのデータセットはより時間を費やしたものの、効率的に管理がされた。ユーザーのマッピングミスやアクセス制御の問題は発生しなかった。

JP東京の差別化要因

  • 徹底された移行ツールの評価• 徹底された移行ツールの評価 : JP東京のチームは、複数の移行ツールを評価した後、クライアントのニーズに最も適した移行ツールを選択した。ツールの選択からライセンスの調達まで、JP東京がプロセス全体を管理し、シームレスな統合を実現した。
  • 効率的なシナリオ作成: JP東京は、3週間という非常に短い期間で、専門知識を駆使して多数のスクリプトを作成し、多数の移行シナリオを厳密にテストすることで、スムーズな移行と障害リスクの最小化を実現した。
  • ステークホルダーとのコミュニケーション: ユーザー向けにQ&Aを作成し、ステークホルダーやユーザーとの効果的なコミュニケーションを促進するため、強固な報告プロセスを確立した。
  • 優れたプロジェクトマネジメント力: プロジェクトマネジメントチームによって包括的なトラッキングドキュメントが作成され、移行の綿密なトラッキングと完了時間の正確な見積もりを可能にした。
この移行プロセスの成功は、複雑な課題に対処し、厳格なセキュリティプロトコルを遵守し、厳しいスケジュール下で結果を出すJP東京の能力を示す例となった。技術の専門知識と綿密なプロジェクトマネジメントのコラボレーションにより、スムーズな移行とクライアントの高い満足度を獲得した。